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2007年5月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 2007年4月30日
  • 読了時間: 1分

更新日:2月15日

現在、西田幾多郎という昔の哲学者が書いた本を読んでいます。とても人間味のある、面白い哲学者なのですが、 難しくて読みにくいと文章の評判は良くありません。たしかに、専門家でさえも音を上げるような、漢字と飛躍だらけの文章になっています。でも、西田さんの気持ちになって読むと、すらすらわかる気がします。西田さんは、盛り上がる気持ちを書き尽くせず、そのため、理屈で読むと波長が合わない文章になってし まっています。西田さんは、「みんな、何でもいいから、せっかくだから、何か創ろう」と呼びかけて、盛り上げて、率先したかったのだと思います。それを西田さんは、「哲学」と呼びました。西田幾多郎という哲学者は、東洋の気持ちの深さを西洋の鋭い理屈で伝えようと苦労しました。しかし、そうやって苦労するのも、そもそもは、人類の素晴らしい文化を組み合わせて、もっと面白いものを創りたい、という意志があったからでしょう。こういう人の本を読みますと、本当に、気持ちが良くなります。ただし、あまりまじめに読みこまず、気持ちだけさーっとつかんでいくのが、おすすめです。

 

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