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2008年2月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 2月16日
  • 読了時間: 1分

寒くて手が痛いようなとき、思い出すのはエストニアの二月です。エストニアはバルト三国の一つ、東はロシア、北は海を隔ててフィンランドです。そのエストニアの真冬に出かけていきましたのは十年ほど前。海は氷結し、観光客はおらず、厳重な防寒着のよく似合う季節でした。独立を回復して解放されてから、まだ五年ほどしか経っていませんでしたが、 印象的だったのはエストニア」の存在です。ロシアにあれほど支配されても、消えずに静かな抵抗を続けてきたものは一体何だったのか。今でも不思議に思います。  バルト三国は小さな国々です。エストニアの下にラトビア、ラトビアの下にリトアニアがあり、さして変わらないように見えて、実際にはそれぞれの個 性が強烈にあります。駆け足の旅行ではありましたが、ネイションと呼ばれる不思議なものに触れた実感がありました。エストニア人のエストニアへのこだわり、ラトビア人やリトアニア人のそれぞれのこだわりが、否定的なものではなく創造的なものを生み出すことを、今も懐かしみながら願っています。

 

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