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2008年3月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 2月16日
  • 読了時間: 1分

ドイツに行ってきました。ベルリンとミュン ヘンです。この二つの都市を訪ねて感じ入りましたのは、どちらも20世紀の歴史を堂々と示していることです。例えばベルリンでは、旧東ドイツ強制収容所記念館、壁博物館、DDR博物館、シュタージ(旧東ドイツ秘密警察)博物館、難民一時収容所記念館が続々と開館し、第二次世界大戦期の防空壕ツアーや冷戦期の核シェルター探訪ツアー まであります。ミュンヘン郊外には、ナチスの強制収容所記念館があり、ミュンヘン市内には歴史の博物館がさまざまにあります。それらの展示の質はとても高く、複雑で微妙な歴史の悲劇を、じっくりと考えさせるものになっています。 


 思いますに、これらの博物館の背後には、 公立のしっかりとした現代史研究機関があって、その質の高さを支えているのでしょう。現代史研究に十分な支援を行い、その悲劇の究明に努力することが、歴史を学び反省することであると考えられているのではないでしょうか。しかもそこには、反省とともに微妙な釈明もあり、いろいろと深読みできるようになっています。そして何よりも、そこに世界中から旅行者を呼び寄せるという発想に、感銘を受けました。日本にこのような 機関、努力、発想のないことを、寂しく思います。

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