top of page

2010年11月のことば

11月になりました。そして京都は、一挙に冬のようになってます。自然も飛躍してしまう時代になったのでしょうか。ところで、今年は昭和史について調べることが多くありました。私にとっては、まだ記憶に新しい時代ですが、現在の大学生の大半にとっては、生まれる前の歴史です。それでなくても変化の激しい時代ですから、すっかり忘れられてしまうのも、そんなに遠くない日のことかもしれません。だからこそ、せめて要点の一部だけでも、後世の人に伝えておきたいのです。 

 過去に学ぶことは、未来を作ることだと思います。逆に言えば、未来を作るために、過去は学ばれるべきであり、歴史の教訓という言葉は、人間にとってとても大事だと思うのです。もちろん、人間には未来のすべてを予測することはできませんので、過去の何が将来重要となるかはわかりません。そのため、とりあえず大事そうなことだけでも、何とか書き残しておく。私の考える歴史家の仕事は、そのようなものです。

​COPYRICHT(C)合同会社植村文庫 ALL RIGHTS RESERVED
bottom of page