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2010年7月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月2日
  • 読了時間: 1分

鳥取に行ってきました。岡山県から鳥取県へと、山を越えて海に進み、砂丘に出会うコースです。砂丘は想像していたよりはるかに高くそびえ、海から見れば、砂の丘というよりも砂の山の連なりとして見えるような気がしました。  

 さて、このコースは昔風に言えば、美作国から因幡国へと、国境(くにざかい)を越える旅路となります。この意外なほど広く深い山の境界線を進む中で、これはまさに今風に言えば国境(こっきょう)越えと呼ぶべき遠さではないかと思いました。この地域の人々にとって、昔は、美作なら因幡、因幡なら美作が言わば外国だったのではないでしょうか。そしてそれが、むしろ明治維新を境として、より敷居の低い県境へと変化していったように感じます。  ところで私は、多くの国が集まって、国境の敷居を低くするヨーロッパ統合の実験と似たことを、日本は、明治期にやっていたのではないかと思っています。この国境から県境への変化のようにです。そしてその意味では、日本はヨーロッパ統合レベルのことをすでに明治期に実現し、太平洋周辺地域の統合などの未来への理想は、ヨーロッパ統合とは違ったレベルで考えていく方が歴史的に適切なように思うのです。

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