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2011年7月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月3日
  • 読了時間: 1分

最近、岡本太郎のことを調べています。太陽の塔を作った方です。岡本太郎は、戦間期のフランスに暮らして、当時一流の知識人たちと交流し、ヨーロッパ文化をとても深いところでつかみながら、その上で、自分の芸術の独自性を日本から打ち出していきました。私は、哲学者の西田幾多郎にそっくりだと思います。ただ残念ながら、西田がヨーロッパに行って、現地の知識人たちと交流する機会はありませんでした。 それはともかく、岡本太郎の芸術は、独立しているのに孤立していないように感じます。春に万博公園に行き、太陽の塔を見たときにもそう感じました。見る人にこびず、あいそもなく突っ立っているのに、不思議に愛着が湧くのです。思わず、太陽の塔のミニチュア・キーホルダーを買ってしまいました。つまり、一緒にいたくなるのです。 独立しているのに孤立していない。これは岡本太郎の生涯にも言える特徴だと思います。魅力的で、創造的な人です。もしも大震災後の日本について、昔の人にアイデアを聞くことができるのであれば、私が真っ先に相談したいと考えるのは、岡本太郎です。独立しても孤立せず。このような生き方を、これからの時代は求めているのではないでしょうか。

 

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