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2012年10月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月18日
  • 読了時間: 1分

10月となり、暑さ寒さが複雑に入り組むようになっています。ソフトパワーの本の内容について、説明する機会が増えてきました。実はこの本の背景には、力が強いから国家として認められる時代から、存在理由があるから国家として認められる時代に変わってきているのではないか、という予測があります。予測ですから、外れるかもしれません。ただ、互いにつながっている今の世界はとてもデリケートなので、昔のように、好きなだけ力を使うわけにはいかないだろう、と思うのです。

 それでは、存在理由とは何なのか。それはつまり、その国家が世界の人にとって意味ある国家なのか、ということです。意味があると評価されれば、その国家は良い意味で栄えていくのではないでしょうか。なおその際には、理由や意味を作る主役は人間であるべきです。政府が主役だと、悪い意味のお役所仕事になってしまいます。また、長期的な視点で取り組むべきです。さもないと、短期のやっつけ仕事になってしまいます。いずれにせよ、どんな社会に暮らしたいか、世界の人たちを積極的に巻き込んで、みんなでじっくり考えていく時ではないか。こんなことを考えて、本を出した次第です。

 

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