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2012年2月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月18日
  • 読了時間: 2分

ハワイに行ってきました。さすがに常夏の国で、海水浴ができました。それにしても、この時期でも温暖で連日の晴天となりますと、ここに住んでいる人の感覚がどのようなものなのか気になります。時間は流れていくのでしょうか。それとも、日々繰り返すのでしょうか。あるいは、日々の微妙な違いを見分ける力が、発達するのかもしれません。

 いずれにせよ、ワイキキの町には立派なビルが立ち並び、郊外にはニュータウンが広がっていて、それだけ見ていると、太平洋のど真ん中にいることを忘れてしまいそうです。そして、さまざまな膚の色の人々が行き交う姿を眺めていると、ここで十分世界が存在している感じがします。たしかにハワイは、それなりに安心して世界が体験できる場所です。日本でハワイ人気が根強い理由が、何となくわかったような気がしました。

 しかもここでは、それなりに安心してアメリカも体験することができます。単純で華やかで、大雑把なアメリカをです。サービスは料金によって異なり、企画は見事に盛り上がりを作り、大体うまくいく。大きな網を単純に作って、肝心な所を押さえておく。いろいろと失敗や欠点があるのも明らかですが、それも含めてアメリカらしさというものを、予想以上に強く感じさせられました。この太平洋の離れ小島に至るまで、自分の色に染め上げてしまう。これがアメリカの力なのかもしれません。

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