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2013年1月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月30日
  • 読了時間: 1分

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

 今年はお年越しを下鴨神社で迎えました。寒い冬の夜ですが、大勢の人が初詣の列を作り、明々とした大焚き火もあって、風情豊かに新年を迎えることができました。火のゆらゆらと絶え間ない動きに、なぜだか生命の躍動を感じさせられ、寒い森の中で心の底からほっとしました。以前に、オペラシアターこんにゃく座のオペラ「森は生きている」を観たことがありますが、その舞台中にも焚き火が出てきます。人も人でないものも集まる焚き火なのですが、実際、焚き火というのは妙に根源的で、何か考えさせられる雰囲気が濃厚です。寒い国の思想家たちは、きっと暖炉の火を見ながら思索したのでしょう。オペラのことを思い出しながら、次々と人が吸い寄せられる大焚き火に私も寄って行きました。 さて、そうはいっても帰らなければなりません。京都の真夜中はしんしんと冷え込んで、賀茂川も止まったような感じがします。新しい年を迎えて、とにかくいろいろ考えてみようという気持ちになりました。

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