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2014年11月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月31日
  • 読了時間: 2分

10月の終わり頃から、京都は急に寒くなってきました。朝晩に加えて夕方も、暖房を入れないと動きが鈍くなってしまいます。


 秋の京都は華やかな感じがします。時代まつりがあったり、夏休みが終わって大学生が町に帰ってきたり、いろいろな催し物がさかんに行われています。観光客の人たちも目立って多く、天気の良い日が続いてすんなりと時が流れていきます。4年前にドイツのエッセンという町を訪ねたのですが、それはその年、ここが欧州文化首都に選ばれていたからでした。欧州文化首都はヨーロッパの文化的な企画で、選ばれた都市が1年間、多彩な文化的催しをしてお客さんを歓迎する、というものです。エッセンはルール工業地帯の中心都市なのですが、本来は観光地とは言いがたい所です。しかし、あえて文化首都に立候補して挑戦し、わたしの訪ねた8月にも多くの催しがありました。もっとも、寒さはすでに今の京都並みでしたが・・・


 そんなエッセンのあちこちには、ちょっと制作が間に合わなかった展示もあったりして、本当に多様な取り組みがありました。見た時はがっかりしましたが、今思い出してみるとかえって面白みも感じます。京都はいつも文化首都を目指している気がしますが、こんな間の抜けた、でも泥臭い展示もあるかもしれません。見て歩くのにいい季節となりました。

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