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2014年3月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月31日
  • 読了時間: 1分

一月に、川崎市の岡本太郎美術館に行ってきました。登戸駅からタクシーですぐですが、山を歩いて登らねばなりません。しかし、きれいな公園の奥に行くと、東京とは思えない山景色が広がります。少しだけの散策なのに、本当に驚くほど山深く感じられるのです。 そして岡本太郎の作品。絵も椅子も何もかも存在感抜群で、なぜだかわかりませんが見て納得します。奇妙な形を見て、なるほどと納得するのです。それはおそらく、形ならざる形を表現しているからでしょう。形の原型、あるいは形そのものが提示されて、違和感なく、しかし驚きをもって了解します。作品だけを見ると、そう感じます。 ただしこれだけでは、常時爆発するような岡本太郎の創造力には寄り添えないように思います。直に会って一緒にいなければ、その真の姿はわからないように感じるのです。岡本太郎の作品は、岡本太郎という人間から体験すべきもの。そのような感想を抱いて美術館を出て、今はその生涯に強い関心を抱いています。

 

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