top of page

2014年8月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 3月31日
  • 読了時間: 1分

8月のことばなのに、月の半ばとなってしまいました。京都は雨また雨、登山に行った長野も雨また雨。しかも見たことのないほどの豪雨続き。あたふたとしているうちに、すっかり時期遅れとなってしまい恐縮です。 先月のことばにも書きましたが、本当に、屋内のありがたさを痛感しています。雨で増水する川の流れを見たり、雨が視界いっぱいに降り注ぐ谷の姿を見ていると、自分の存在のひ弱さと保護された空間のぬくもりを想わざるをえないのです。人間が「屋内」に対してどのような思いを込めてきたのか、いろいろと関心が湧きました。 自然の何かを利用したり、布などで屋内を作ることもありますが、堅牢な人工物を作ることは建築の営みです。建築は空間を二分し、内の空間と外の空間を際立たせていきます。ただしそこにもさまざまな考え方があり、厳密に区分して石の壁を築いたり、開閉式の窓や戸などで区分を移動させたり、あるいはあえて入れ子状に区分して、内なる外として内庭を作ったりもします。そのような視点から建築を見るおもしろさと、内を作ったときの誰かの喜びとを、雨に次ぐ雨の中で考えさせられる昨今です。

 

最新記事

すべて表示
2019年12月のことば

十二月になって、さっそくばたばたしてしまいました。忙しい月の到来です。京都の朝 晩は冷え込みますが、昼間は意外なほど穏やかで、まだコートを使っていません。 とはいえ、間もなく本格的な冬の到来です。先月は平泉寺白山神社に行ってきました。...

 
 
2019年11月のことば

十一月の京都は穏やかな日差しで始まりました。暑すぎる夏の後、少しでもこんな気候 が続いてくれたらと思います。  さて、先月は久しぶりに仙台に行ってきました。東日本大震災の後、初めての訪問とな ります。短期間ですが、いろいろ考えさせられることの多い滞在でした。宿泊したのは新...

 
 
2019年10月のことば

パソコンが、壊れました。かろうじて画面の一部が見えますが、点滅してやがてブルー になります。本当に、ブルーな気持ちになります。  ということで、別のパソコンを使っているのですが、壊れた方は2006年モデル。あちこ ちがたが来つつも、よく頑張ってくれたと思います。ただ、パソコ...

 
 
​COPYRICHT(C)合同会社植村文庫 ALL RIGHTS RESERVED
bottom of page