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2015年11月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 4月1日
  • 読了時間: 1分

11月となり、さすがに寒さを感じるようになっています。もうすぐ紅葉の季節です。


 先日、明日香村を再訪してきました。この時期は夏と紅葉の狭間で、比較的、人が少ないようです。あちこち歩いて、遺跡を見ながら腰かけていますと、何とものどかな気持ちになってきます。背中に飛鳥の山々、向こうに大阪との境界の山々。その間に奈良盆地が広がるのですが、狭すぎもせず離れすぎもせず、ちょうどよいくらいの距離感に思います。どこまでものんびりとできて、のんびりしすぎてしまう感じがしました。


 岩手に行ったときも思ったのですが、京都には、このような開放感は乏しいように感じます。実質、京都しか知らない私ですから、あるいはずれた感覚かもしれません。ただ、京都の山は間近く、はるかに見える・・・とは言いがたいのです。それはそれで、濃密な空間を作り出しているのですが、その中で何かを考えようとすると、人工的な小さな空間に入らなければ無理に思えます。それがもしかしたら京都的なものなのかもしれません。

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