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2016年6月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 4月13日
  • 読了時間: 1分

京都の5月は、夏のようでした。たまにひんやりとすることもありましたが、基本的にとてもとても暑い。もはや、これが普通なのかもしれません。

 そんな時期、ずいぶん久しぶりに祇園近辺を歩きました。夕方から夜にかけて、本当に美しい街並み、石と提灯、黒色と赤色。異世界の雰囲気が強烈な空間に、わたしたちも含めて、お客さんが大挙して行き来していました。世界各地からの観光客の人も多く、いろいろな言語が飛び交いながら、みなさん楽しそうです。たしかに、もしも自分が外国からの観光客であれば、とりあえず異界の雰囲気を探訪するでしょうし、せっかくなら夕方から夜にかけて、その雰囲気を存分に味わおうとするでしょう。  今世紀の初めくらいは、タクシーばかりがずらりと並び、人出は乏しかったような気がします。英語のメニューや中国語のメニューもなく、このまま静かになってしまうのかと不安に感じた記憶もあります。幸いに現在のようなにぎわいとなりましたが、こうなると、むしろ京都観光に来ている世界各地の人たちを「観光する」、という展開もあるのかもしれません。

 

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