2017年1月のことば
- uemurabunko
- 4月22日
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新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、新年早々、大三島に行ってきました。ここは瀬戸内海の要所に位置し、古来、交通の要路として栄えてきた島です。現在は、西瀬戸自動車道が通り、広島県の尾道からも愛媛県の今治からも車ですぐです。
大三島はとても暖かく、また、思った以上に道路が整備されていました。山は中央に高くそびえていますが、島の周回道路は平らです。ここには大山祇神社があり、甲冑や刀剣が多数、著名な寄進者たちの名前とともに納められています。瀬戸内海の水軍の拠点であり、経済と軍事の要点として、非常に重んじられてきたことのわかる展示でした。
そしてこの島の南西部には、伊東豊雄建築ミュージアム、ところミュージアム、岩田健母と子のミュージアムがあります。前の二つは、海を見下ろす斜面の上、最後の一つは、砂浜のすぐそばに建てられています。多島海と言われるとおり、迷路のように入り組んだ島々が、それぞれの山をそびえさせる自然の風景の中に、人間の創造した建築が見事に映えています。空間がこんなに引き締まり、自然と人間の生活が美しく調和する景色を見るのに、ここはまさに絶景でした。そしてそれは、神社の建築にも言えることかと思います。
新春早々、建築の意味と価値を実感できて、とても良い始まりになりました。