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2017年10月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 4月22日
  • 読了時間: 2分

滋賀県のMIHO MUSEUMに行ってきました。信楽から山に入ったところ、県南部の山また山の中にあります。


 展示も良かったのですが、建築が非常に印象的でした。中国で銀行頭取の家に生れたI.M.ペイの作品です。桃源郷をモチーフに、展示館に行くこと自体に意味を作り、日常の世界から非日常の世界へと進んでいく実感が持てるようになっています。


 ペイの生涯を紹介するビデオを見ましたら、三角形と土地の文化へのこだわりが指摘されていて、非常に説得的でした。ルーブル美術館のガラスのピラミッドなど、三角形を効果的に使った建築様式なのですが、そこに、それぞれの土地の文化への真剣な思いがあるとは知りませんでした。ヨーロッパ、アメリカ、西アジア、中国、日本など、それぞれの土地の文化を踏まえて新しい建築を作り出していくというのは、本当に優れた方針だと思います。


 そのかわり、細かな建築技術の注文や変更があり、現場は大変だったようです。大変ですが、結局、現場も盛り上がって取り組んだことも知りました。中国に生れてアメリカで暮らし、世界で活躍するペイだからこそ、多様な文化の尊重と自由で創造的な発想を結びつけられるのでしょう。美術館なのですが、建築を見に行くだけでも楽しめます。建築自体が、一つの美術作品であることがわかった小旅行でした。

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