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2017年11月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 4月22日
  • 読了時間: 1分

中公新書から『折口信夫』を出版しました。長いあいだ、ずーっと書きたかった本です。でも、読むと心がいっぱいになってしまうので、書けなかった本でもあります。と言うか、そもそも折口さんの文章を読むことができませんでした。


 少し読むと、いろいろなことが思い出されてきて、読み進めなかったのです。しかし、出版を約束してしまったので、本当に困りました。どう伝えたらいいのか。試行錯誤の末、歌から思想を説明するのが、やはり本道だ、という結論です。


 本を読んでくださった方から、これは「釈迢空の思想」の解説ですね、とのお言葉を頂きました。釈迢空というのは、歌人としての折口の名前です。歌はさまざまに論じられ、国文学や民俗学、神道論などもさまざまに論じられてきましたが、二つをまたぐのは各分野の素人だからの行動でしょう。ただ、それでも踏み込んで良かった、と思っています。折口さんのことは、もっと多くの方に知ってほしかったからです。


 今は、折口さんの国語学に関心があります。言葉について、どのように考えていたのか。それと、短歌にとっての文法です。法学部に勤務しているからかもしれませんが、文の法とは何だろうと素朴に思います。日本では、法律よりも文法の方が馴染み深いのかもしれません。

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