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2018年11月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 4月29日
  • 読了時間: 2分

10月は高知県に行ってきました。京都から岡山まで新幹線、岡山から高知までアンパンマン特急、高知から中村まで特急、中村から宿毛まで普通に乗って6時間ほどかかります。

 宿毛市の人口は2万人、高知県西南部で足摺岬に近く、北に行くとすぐ愛媛県です。松田川沿いの小さな町なのですが、幕末維新の頃、ここから続々と人材が輩出されます。岩村通俊、林有造、岩村高俊の三兄弟。自由党幹部の林包明、大江卓、竹内綱。早稲田を作った小野梓。ここは土佐藩の西方の守りとして、伊賀(山内)家が現地で支配し、賢主が続いて教育に力を入れてきました。たぶん300名ほどしかいない伊賀家家中から、彼ら以外にも優れた人材が出ています。 とりわけ、佐賀や薩摩と連動し、和歌山、加賀などにも手を回し、松山城と大阪城に進撃して長州政権を倒そうとする林有造、大江卓、竹内綱の動きはとても興味深いです。大河ドラマにできるスケールだと思います。林が佐賀に乗り込み、権令(知事)に着任した弟の手強さを江藤新平に説いて、挙兵を延期させようとする逸話も圧巻です。弟の前任者は兄の通俊で、二人は政府側の有力者になっています。この辺り、戦国武将の兄弟のような関係です。 昭和戦後期早々には、竹内の息子の吉田茂が内閣総理大臣に、林有造の息子の林譲治が副総理になります。動乱とともに宿毛の人が世に現れますが、意外に知られていません。ここにも、幕末明治から昭和への、とても面白いつながりがあります。

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