2019年2月のことば
- uemurabunko
- 5月1日
- 読了時間: 1分
今年は寒い冬ですが、今週は小康状態のようです。京都は冷蔵庫の中の冷たさでしたが
、少しは歩く気になる温度となっています。
一月は、初めてのテレビ収録がありました。スタジオの中にぽつんとセットがあり、何
台ものカメラがそこに向いている。とても不思議な空間です。かなり長い時間しゃべった
のですが、ぽっかりした空間に語りかけているような心持ちがしました。映像が記録され
ていることは、カメラの方をながめるとわかるのですが、それでもひたすら空振りしてい
る感覚で、何かが本当に残ったのだろうかと、正直不安になりました。
ところが映像になったものを見てみると、対話の雰囲気も含めて、しっかりと現実感の
あるものに組み上げられていました。空振りの感覚なのにボールは遠くに飛んでいた。そ
んな印象です。それはもちろん、スタッフさんたちの熟練の技のおかげですが、テレビと
いうものの魔術性にも思えます。蜃気楼なのか、それとも忽然と現われ去っていく移動サ
ーカス団のようなものなのか。いまだに印象を整理しきれていないこの頃です。