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2020年7月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 5月2日
  • 読了時間: 2分

みなさんこんにちは、夏の暑さに早くもやられています、かめいしわたるです。まだコロナが油断できないので、外出の際は極力マスクをするようにしていますが、日中なんかはまるで蒸し風呂のようになってまいります。それでも、以前よりは外出する機会も増え、嬉しい限りです。

 先日は、桂離宮の参観に行ってきました。生まれて初めての経験でした。桂離宮は西京区桂にあります。17世紀に建てられた皇族の八条宮の別邸です。広いお庭には情緒あふれる見事な工夫が施されていて、1時間の参観でしたが、驚きと感心の連続でした。その当時の最高の技術や材料を使って建てられたものは、現代はもちろん、未来においても、人の心を惹きつけるのでしょうね。そうしたものは大切に残していかなければなりません。

 そう考えたときに、日本において、現代の最高の技術を駆使して建てられた建築や庭園といったもの、残していくべきものはあるのだろうか、と考えてしまいます。やはり皇居や仮御所など、皇室関係のものでしょうか。以前youtubeで皇居の紹介動画を見て大変感心した記憶があります。あるいは、大金持ちの人の御殿も、100年後とかには保存する動きが出てくるかもしれませんね。けれど、もし僕がお金を持っていたら、どんなに良いものを建ててもすぐ気分で建て替えてしまいそうです。保存するには管理側の意思だけでなく、周りからの残して欲しいという声も必要なのでしょう。

 そんな意味があるのかないのかわからないことを考えながら今日もアイスを口に運んでいます。良いものを目の当たりにすると、普段は考えないような領域までちょっと足を伸ばしてみたくなるので、楽しいです。時間があるうちに、たくさん良いもの、美しいものに触れてみたいですね。勝手に自分が成長した気になります。皆さんも、この7月は美しいものを見にいってみてはどうでしょうか。暑さに負けず、素敵な月にしましょう!

 

      たまたまに 障子を開けて 吹き通す

    畳の風の 夏めきにけり

       

   (歌集『しがらみ』より 中村憲吉 作)

 

 

 

 

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