2021年5月のことば
- uemurabunko
- 6月2日
- 読了時間: 2分
みなさんこんにちは。春の陽気はどこへ行ったのか、真
夏のような暑い暑い日々が続いていますね。この調子だと、
本当の夏がくる頃には生き物はみんなへたばってしまうので
は、と心配になります。
新たな年度が始まり1ヶ月がたちました。新たな環境に
身を置いた人も多いと思います。ただ、今はコロナで思い描
いたような環境にいない、という人もまた多いと思います。
私自身もそうなのですが、オンラインでの仕事や授業の実施
で、基本的な生活は家で過ごす事に変わりはないので、例年
のような、自分が新しい環境にいる事を感じた時の刺激や嬉
しさ、緊張感などごく当たり前だった感情に気づきにくく
なっています。自分からネットなどを通じて、今の自分の立
ち位置を把握しないと、周りのもの全てにおいていかれるよ
うな気がします。自分からヴェールをはがしにいかなけれ
ば、永遠といつもの家での同じ生活の繰り返しなのではない
か、と思ってしまうこともあります。それなりに楽しい毎日
を送っていますが、そうした当たり前の感情を忘れないよう
にしていきたいですね。
さて、五月といえばこどもの日。こどもの日といえば、
菖蒲と柏餅。今年は菖蒲の成長が早く、見かける機会も増え
てきましたね。今回は、そんな菖蒲が登場する歌を紹介しま
す。あやめ草、とも言われ、厳密には花しょうぶとは区別されますが、細かいことは気にせず楽しみましょう。それでは、また来月。
ほととぎす、いとふ時無し、あやめ草、
かづらにせむ日、こゆ鳴き渡れ。
(万葉集より 田辺福麻呂 作)