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2009年11月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 2月22日
  • 読了時間: 1分

 仙台に行ってきました。十月で肌寒いだろうと思ったら、よく晴れて半そででも大丈夫なほどの陽気でした。仙台空港に到着し、仙台駅への電車の窓から町を見ていますと、家と家との間の空間が広いように思えました。仙台の町はビルも多く、巨大な繁華街もあり、京都よりも都会に感じるのですが、空いている空間は、京都よりも大きいように思います。そして、それを見てほっとした気がしたのです。京都の町並みは、格子状の道路に囲まれて、建物がびっしりと詰るのが基本形です。「うなぎの寝床」と呼ばれるように、道路に面した側が狭く、奥に深い建築様式となっています。そのような建物が軒を連ね、家と家との間 に空間を作らず、要塞のような密集隊形を組んでいるのです。そういう所に暮らしてきたことは、何か住人の考え方にも影響を与えているのかもしれません。

 伝統的な町並みはすでに大きく失われ、空間を広げねばならない法律上の制約もありますが、それでも昔の建築様式は、影響を残し続けているのではないでしょうか。どこに行っても同じ店があり、同じ物があるのに、そのような違いこそは、生活の違いを生み出しているかもしれない。ほっとしながらも、どこか落ち着かない気持ちにもなって、電車は仙台駅に到着しました。

 

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