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2008年6月のことば 

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 2月16日
  • 読了時間: 1分

 今年は早くも梅雨となり、降り重なるように雨が落ちてきます。京都の山も緑濃く、木々の葉の色も強さを示しています。しかし一体、森というものは何なのでしょうか。特にこの季節の森は、山で見ても町で見ても、もこもこと盛り上がり、生命力を実感させられます。そしてこの感覚が、日本の思想には強く働いているように思えてなりません。 もう十年以上も前になりますが、ドイツ西南部の「黒い森」を歩いたことがあります。その時の実感は、乾燥し、整理され、落ち着きのある森というものでした。もちろん、少ししか歩いてはいません。ただ、この冬にベルリンの森を歩いたときも、このような実感は蘇りましたし、日本の森との実感の違いを再認識させられました。つまり、「ととろ」のいそうにない森だった、ということです。

 日本とヨーロッパの相違は、すでに多くの人たちが、自然の相違に注目して論じています。またたしかに、納得させられるような指摘も多くあります。いずれにせよ、森を歩くことは、とても本質的に大事なことなんだと、雨粒の向こうの森を見るたびに思います。

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