top of page

2015年6月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 4月1日
  • 読了時間: 1分

5月に飛鳥に行ってきました。高校の時以来ですから30年以上ぶりです。久しぶりに行って驚いたのは、名所がきれいに整備されていることでした。古代史の貴重な舞台として、今時は当然のことなのかもしれませんが、本当にどこも美しく、丁寧に歴史の解説が行なわれていました。30年以上前は、まだ観光地と呼ぶほどではなかったように記憶しています。普通の農村のあちこちに、古墳があったりお寺があったりして、今から思えば日常的な風景でした。


 ところが、今回行ってみて驚いたのは、古墳やお寺が非日常的な風景となり、特別の場所である実感が非常に強まっていたことです。そしてそのどちらの風景も、過去の記憶に馴染むものである気がします。古代においては、古墳やお寺は特別の場所でした。その後、都が移り、地元の風景に溶け込んで、すっかり日常世界の中に埋め込まれていきます。このような歴史の両面を見れたことは、大変ありがたいことです。


 このような変化の中にあって、しかしもちろん変わらないものもあります。山や丘、田や畑、古い家々、そして神社。地元の方々の見えない努力によって、景観というものが生き生きと続いていく姿を、飛鳥では見れます。

最新記事

すべて表示
2019年12月のことば

十二月になって、さっそくばたばたしてしまいました。忙しい月の到来です。京都の朝 晩は冷え込みますが、昼間は意外なほど穏やかで、まだコートを使っていません。 とはいえ、間もなく本格的な冬の到来です。先月は平泉寺白山神社に行ってきました。...

 
 
2019年11月のことば

十一月の京都は穏やかな日差しで始まりました。暑すぎる夏の後、少しでもこんな気候 が続いてくれたらと思います。  さて、先月は久しぶりに仙台に行ってきました。東日本大震災の後、初めての訪問とな ります。短期間ですが、いろいろ考えさせられることの多い滞在でした。宿泊したのは新...

 
 
2019年10月のことば

パソコンが、壊れました。かろうじて画面の一部が見えますが、点滅してやがてブルー になります。本当に、ブルーな気持ちになります。  ということで、別のパソコンを使っているのですが、壊れた方は2006年モデル。あちこ ちがたが来つつも、よく頑張ってくれたと思います。ただ、パソコ...

 
 
​COPYRICHT(C)合同会社植村文庫 ALL RIGHTS RESERVED
bottom of page