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2020年12月のことば

  • 執筆者の写真: uemurabunko
    uemurabunko
  • 5月2日
  • 読了時間: 2分

もういくつ寝ると、お正月なのでしょう。みなさんこんにちは、かめいしです。今年最後の一ヶ月がやってきましたね。振り返ってみると、コロナだ自粛だといいながらも、楽しい思い出に満ちた一年間でした。ありがたいことに、私は前の年の方が楽しかった、と思ったことがいまだかつてありません。つまり、今年は人生の中で最も幸せな年だったといえます。これも、家族や友人、お世話になった方々のお蔭ですね。

 実は先月、なまはげの地、秋田県に行ってきました。東北の冷たい風を受けながら、すすきの野を眺めていると、まるでごんぎつねの世界にいるような、懐かしく少し切ない気持ちになります。過酷な冬の予感の中で、随所に見受けられる生活の知恵。同じ日本、飛行機で数時間で行ける土地なのに、そこに暮らす人達の生活、言葉、おそらくは感覚まで違うことに衝撃を受けました。彼らの見ている夕焼けは赤いのでしょうか。その土地の気候や地形がその土地の風俗を形作り、そのなかで人びとの感覚も育まれるのであれば、京都に住む人間の感覚は如何なるものか。気になりますね。気付いたらそのうち日本全国行脚の旅でもしているかもしれません。何事においても、肌で感じた感覚は、長い間自分の中に残る気がします。それが良いのか悪いのかは分かりませんが、来年は、自分の足で様々な土地に赴いて、ほどよい刺激を受けたいなと思います。

 最後に、私が特に好きな歌を乗せておきます。切ない恋の物語が隠されているので、気になる方は調べてみて下さいね。のこり僅かとなった2020年。体にお気を付けてお過ごし下さい。それではまた来年お会いしましょう。

 

 降る雪は あはにな振りそ 吉隠の 

       猪養の岡の 寒からまくに

          

        (万葉集 巻2より 穂積皇子)

 

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