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植村文庫 UEMURABUNKO


2018年4月のことば
4月になって京都は桜が満開です。天気も良く、連日桜の下は大にぎわいです。花粉症の私は、可能なかぎり屋内に避難していますが・・・ 入学式も各地で開かれ、やはり桜の花が似合っています。大学を秋入学に変えようという試みがありましたが、どこかに行ってしまったようです。外国と足並み...
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2018年3月のことば
3月になると京都もすっかり春を予感させる気候となりました。桜の花が近づいている感じがします。 今月早々に西田幾多郎記念哲学館に行ってきました。金沢から電車で北に30分、宇野気駅からタクシーで10分ほどです。青い空、丘の上、家並みの向こうに日本海が見えます。安藤忠雄さんの建...
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2018年2月のことば
2月になりました。京都は例年よりもはるかに寒く、慣れているはずの住民も凍える日々です。雪はそんなに積もらないのですが、朝早くの賀茂川など、見ただけで冷えてくる風景になっています。もっとも、それはそれで落ち着いた美しい風景でもあります。...
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2018年1月のことば
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。 12月はいつものようにばたばたと、あっという間に過ぎていきました。そんななか、長唄の「としひろ會」を聞く機会がありました。唄、三味線、笛、鼓の組み合わせです。私は本当に、何の知識もないのですが、唄の内...
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2017年12月のことば
山口県に行ってきました。瀬戸内海側の周防の国だった方です。ここからは伊藤博文や岸信介、佐藤栄作が出ています。練達の政治家がなぜ出て来るのか、現地に行って思ったことが二つあります。 一つは長州藩の遺風です。人材を抜擢する気風が、優秀な人たちの能力を伸ばしたのかもしれません。伊...
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2017年11月のことば
中公新書から『折口信夫』を出版しました。長いあいだ、ずーっと書きたかった本です。でも、読むと心がいっぱいになってしまうので、書けなかった本でもあります。と言うか、そもそも折口さんの文章を読むことができませんでした。 少し読むと、いろいろなことが思い出されてきて、読み進めな...
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2017年10月のことば
滋賀県のMIHO MUSEUMに行ってきました。信楽から山に入ったところ、県南部の山また山の中にあります。 展示も良かったのですが、建築が非常に印象的でした。中国で銀行頭取の家に生れたI.M.ペイの作品です。桃源郷をモチーフに、展示館に行くこと自体に意味を作り、日常の世界...
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2017年9月のことば
高野山に行ってきました。京都からは京阪などで3時間。乗り換えが多いですが、一日切符なのでとても楽でした。 聞いてはいたのですが、本当に、世界各地から観光に来ておられます。山奥の山上にこつ然と広がる宗教都市、1200年を超える仏教の聖地、関西空港から直行バスもあり、となれば...
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2017年8月のことば
いつも通り、暑い夏です。それでもまだ、湿気の多い程度で、実質40度を超える真夏にはなっていません。昔はこんなに暑くなかったのですが・・・ 近年、洛西ニュータウンにある国際日本文化研究センターに通っています。阪急桂駅からバスで20分少し、山を上がったところにあります。ここに...
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2017年7月のことば
京都の寺町二条に、村上開新堂という洋菓子屋さんがあります。明治以来のお店で、建物は昭和初期。洋館ながら京町家という非常に興味深い建築です。そこにカフェができました。 午前中に行ったので、まだ空いていました。町屋の奥の間で、お庭を見ながらコーヒーと洋菓子を頂きました。私の小...
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2017年6月のことば
ニューヨークのメトロポリタン劇場のオペラが、映画館で見られます。METライブビューイングというのですが、今回は、チャイコフスキーの「エフゲーニー・オネーギン」を観に行ってきました。 オペラの公演を映画で見せる、という発想がそもそもおもしろいものです。オペラの出演者は、オー...
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2017年5月のことば
京都迎賓館に行ってきました。京都御所の中にある迎賓館です。2005年開館ですから、もう10年以上も使われています。しかし、本当に美しく、そのまま、美術館のようになっています。 この迎賓館は、お客さんのないときに一般公開されていることがあり、今年のゴールデンウィークには夜間...
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2017年4月のことば
京都府立植物園に行ってきました。期間限定で、夜の9時まで開園しています。桜の花が見れれば良かったのですが、今年は本当に寒く、まだほとんどつぼみでした。しかし、夜の植物園というのは本当に不思議で、しかも意外になじめます。真っ暗な中に木々が浮かび上がり、ぼんやりと花が見えてきて...
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2017年3月のことば
三月になって、寒さが和らいだ気がします。暖かな日差しも少しあり、冷たい空気は残っていますが、何となく、春に向かって進んでいく実感があります。 先日、高校の卒業式にゲストとして参加させていただく機会がありました。卒業生でも保護者でもなく、客観的な立場で見ていますと、ああ卒業...
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2017年2月のことば
二月の京都はとても寒く、なんとも言えない冷気の中にあります。山々も真っ白で、風が強く吹き下ろすわけではないのですが、冷蔵庫の中にいる気分です。先月の下旬に東京に行きますと、風は暖かく、その日が特別だったそうですが、もう春のような空気に驚きました。海の近さのためなのでしょうか...
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2017年1月のことば
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。 さて、新年早々、大三島に行ってきました。ここは瀬戸内海の要所に位置し、古来、交通の要路として栄えてきた島です。現在は、西瀬戸自動車道が通り、広島県の尾道からも愛媛県の今治からも車ですぐです。...
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2016年12月のことば
12月に入り、すっかり冬めいています。抜群に綺麗だった今年の紅葉も、少しずつ終了の気配です。そして改めて、紅葉は本当に美しいと痛感しました。美しい風景を見て暮らせることは、心をそっと広げてくれます。 寒くなるとともに、なぜだか昔のことが思い起こされます。もう四半世紀も前の...
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2016年11月のことば
11月になりました。京都は突然寒くなり、また暑くなり、寒くなっています。冷房をつけたくなったり、暖房をつけたくなったり、いろいろ混乱します。 さて、先日初めて詩仙堂に行きました。京都に暮らして半世紀なのですが、正真正銘、初めて行きました。詩仙堂は白川通りの東、一乗寺地域に...
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2016年10月のことば
昨日2日は、ゲオルギー・スヴィリードフ作品のコンサートでした。スヴィリードフは、20世紀のロシアを代表するクラシックの作曲家ですが、ソ連時代に生涯の大半を過ごしたこともあり、外国でほとんど知られていません。しかしロシアでは、オリンピックのたびごとに曲が使われる、きわめて著名...
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2016年9月のことば
気がついたら9月でした。今は、ひたすらに折口信夫という人について書いています。釈迢空という名前で歌人として有名ですが、民俗学者としては師の柳田國男に匹敵し、国文学者、国学者、神道学者でもあり、そして詩人であり小説家です。大阪出身の人ですが、何とも言えぬ大阪らしさを感じます。...
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