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合同会社植村文庫 UEMURABUNKO


『文部省の国体明徴政策――思想はどのようにして政策になるのか』 刊行によせて 植村和秀
『文部省の国体明徴政策――思想はどのようにして政策になるのか』を創元社から令和7年2月に刊行した。ここで、その簡単な紹介を行ないたい。 文部省は、国体明徴政策を昭和10年代に推進する。現代風に言えば、「日本の特色ある国家主義」を国民が体現するよう徹底させる政策、と言えるのかもしれない。ただし、そこには普遍主義的な発想はなく、あくまでも日本ナショナリズムの立場に立つものであった。 文部省の主たる管轄分野は教育と研究である。それゆえ文部省は、教育者には「日本的特色のある国家主義」を体現し、それに即した教育を実施して生徒学生にも体現させていくことを求め、研究者には「日本的特色のある国家主義」を体現し、それに即した研究を行っていくことを求めた。ちなみに、昭和10年代半ばには宗教団体にも、「日本的特色のある国家主義」に即した教義が直接求められるようになる。その担当も文部省である。 この文部省の政策がどこまで成功したのか、文部省の政策によって成功したのかなどは、判定が難しい問題である。そのため本書では、政策の企画立案に焦点を当て、思想はどのようにして政策
2021年1月のことば
あけましておめでとうございます。 過酷な冬の予感に反して、ずいぶんと穏やかな時間が流れている京都の元旦です。年末の私は料理に夢中になっておりました。クリスマスにはブッシュドノエル、はちみつ生姜、 金柑の甘露煮など甘いものが中心でしたが、確実に上達してきていると感じてい...


2020年12月のことば
もういくつ寝ると、お正月なのでしょう。みなさんこんにちは、かめいしです。今年最後の一ヶ月がやってきましたね。振り返ってみると、コロナだ自粛だといいながらも、楽しい思い出に満ちた一年間でした。ありがたいことに、私は前の年の方が楽しかった、と思ったことがいまだかつてありません。...


2020年11月のことば
みなさんこんにちは、かめいしわたるです。 毎年、年の暮れが近づくと、時間の流れがゆっくりに感じられます。特に、乾燥した日の夜は極端に遅く、時が止まったような、空間が固定されたような、不思議な気持ちになります。夜の鴨川の水は鏡のようで、この時期は一年でもっとも鴨川が美しくなる...


2020年10月のことば
こんにちは、かめいしわたるです。 ようやく秋らしい気候になってきましたね。肌寒く、日が沈むのも早く感じます。 この間は、ひさしぶりに月を眺めました。ゆっくり夜空を見上げたのはいつぶりだったでしょうか。私達はコロナの騒動で落ち着かない日々を過ごしましたが、そんなこと月には関係...


2020年9月のことば
九月と聞いたらもう秋だなあと思うのですが、実際外を歩いてみると夏ど真ん中な天気ですね。毎日毎日うなるような暑さで、おのずとクーラーのきいた部屋にこもってしまいがちです。けれど、そんなことでは健康的に生きれない!と感じ、先月から登山をはじめました。むかしは登山好きな父に連れら...


2020年8月のことば
みなさんこんにちは。ようやく梅雨も明けて、夏らしい暑い日が続いていますね。できることならかき氷のベッドでくつろぎたい、そんな妄想をしています、かめいしわたるです。 さて、先月はあまりお出かけらしいことはせず、お家ライフを楽しんでいましたが、やはり旅行欲は押さえられず、今月...


2020年7月のことば
みなさんこんにちは、夏の暑さに早くもやられています、かめいしわたるです。まだコロナが油断できないので、外出の際は極力マスクをするようにしていますが、日中なんかはまるで蒸し風呂のようになってまいります。それでも、以前よりは外出する機会も増え、嬉しい限りです。...


2020年6月のことば
みなさんこんにちは、かめいしわたるです。緊急事態宣言も解除され、これからどのような生活が待っているのか、楽しみにしております。みなさんは自粛期間をどのように過ごされましたか?予想だにしていなかった長い長い在宅の時間。勿論、もう自粛は必要ないというわけではありませんが、社会が再び動き出したいま、たとえこれからも家で過ごそうとも、気持ちも勝手に先へ動き出してしまうでしょう。この自粛期間は特別なものでした。今までの価値観、常識が音を立てて崩れていく。その感覚はみなさんも抱いているでしょうか。アナウンサーの「以前と変わらない日常が…」という言葉に若干の違和感を抱きます。社会にとってもある意味転換期であったこの期間。その中にくらす我々にとっても、転換期となったことは間違いないでしょう。普段忙しく、自分自身を見つめる余裕のなかった人、家族に向き合う余裕のなかった人。いかがでしたか。自分自身をリスタートさせるための、新たなステージで戦うための準備期間。みなさんの意識の変化が、新たな日本を作るのでしょう。この国の未来がとても楽しみです。 ...


2020年5月のことば
皆さま、お久しぶりです、かめいしです。はやくも五月となり、新緑の似合う気候となってきましたね。もう半袖で過ごしてもおかしくない暖かさです。外出欲に駆られ、コロナの自粛疲れを感じる人も多いことでしょう。何を隠そうこのかめいしもそのひとり。どこか遠くへ行きたい、友達と会っておしゃべりしたい、と日々募る思いを、祖母から届いた大きめの手作りマスクで封じ込めております。 さて、巷ではなにやらズームというものが流行っているようで、これが大人数の授業や会議、友達との雑談もオンラインでできてしまうという優れもの。私の身近にもその波はおしよせておりまして、実際何度か使ってみました。画面の向こうにはいつもと変わらぬ友の顔。しかしどうも、ぎこちなく感じます。現実で会って会話する時には感じることのない、必要以上に見られているオーラを感じるのです。これはうかつに変なことはできないな、と全身に緊張が走ります。オンライン会話が終ったときにはもう疲労困憊です。はたしてこうまでして友達と会話したいのだろうか、と意味の無い自問自答を繰り返す毎日です。 そんな中、ネットで面白い動


2020年4月のことば
長い冬が終わり、桜の美しい季節がやってきましたね。かめいしです。3月は日本でも感染拡大するコロナのせいで予定がずいぶんと狂いました。まだまだ怖ろしいウイルス、、4月も先行き不透明な状況です。 さて、様々な自粛が求められる今、家で退屈している方も多いことでしょう。私もその例外ではありません。コロナがおさまったら、どこか遠くへ旅行に行きたい、そんな事ばかり考えながら、これまでの旅行の写真を見返しています。すると、面白いことに気が付きました。私は海が好きでして、日本海、瀬戸内海、太平洋と海の写真をみておりますと、どうもそれぞれが違った顔、もっというなれば性格を持っている気がしてならないのです。具体的に言うと、日本海は漆黒の意志、悲しく冷たく忍耐強い。瀬戸内海はのんびり屋、人びとに安心と恵みを与えてくれる存在。包容力はありますが、どうもちっぽけな印象も受ける。太平洋は野心家。一見頼もしい存在ではありますが、時折見え隠れするその凶暴性は、友でさえも犠牲にするのではないか、という懐疑の念を抱かせ、近づきがたいものを感じます。 人間と同じように、どの海にも


2020年3月のことば
みなさんこんにちは、コロナウイルスのせいで今月末の渡欧を諦めたかめいしです。まさかここまで世界規模で大問題となるとは驚きです。幸い今のところ私の身の回りに体調を崩した人はいませんが、まだまだ予断ならない状況です。皆さまもお気を付け下さい。 さて、実は先日、自動車免許を取得しました。去年までは、自分が運転して買い物に行ったり遠出をしたりなんて事は夢のまた夢でした。今こうしてハンドルを握ると、とても不思議な気持ちになると同時に、自分の移動手段を得た嬉しさがこみ上げてきます。学生時代という時間的余裕のある贅沢な今のうちに、各地をめぐり見聞を深めて、自分の世界を広げていきたい、と常々思ってはいますが、そのための”足”を得たのは大変大きな喜びです。そうはいっても、まだまだ赤子ドライバーですから、日々練習を重ねて、安心安全な運転ができるよう務めていきます。 今月は、予定が狂った方も多いでしょうね。せっかくの休みが、旅行が、台無しになってしまった方も居るでしょう。そんなあなたには、万葉集をおすすめします。ゆったりとした時の流れを感じながら、古代の自然に思い


2020年2月のことば
皆さんこんにちは、如何お過ごしですか。新年の忙しさに追われているうちに、気が付けばもう二月になってしまいました。暦の上ではもう春になろうとしていますが、身を切るような寒さが続きます。コートを脱げる日が待ち遠しい。ただでさえこの時期は体調を崩しやすいと言われていますが、近頃コロナウイルスという厄介者が世間を騒がせていますね。明日は我が身かもしれません。皆さんも、手洗いうがいは心がけましょう。 さて、私事ですが、先日祖父の傘寿を親族集まってお祝いしました。みんなが揃うと賑やかで楽しいですね。従姉妹兄弟達は関東に住んでいるため会う機会も滅多になく、会う度にその成長に驚かされます。この間まで赤ちゃんだったのに、今では元気よく走り回っていたり、あるいはいつの間にか立派なお姉さんになっていたり。また、自分は変わっていないと思っていましたが、どうも変化は免れないようで、久しぶりに会った親族に気づかれない、ということも。今までは「大人になっていく」という感覚でしたが、これがそのうち「老けていく」にすり替わっていくのでしょうか。なんとも複雑な気持ちです。...


2020年1月のことば
明けましておめでとうございます。今年は雪こそ降らないものの、寒さのこたえる年明けになりましたね。旧年中お世話になった皆さま、ありがとうございました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。 読者の方々、はじめまして。今年から植村文庫今月のことばを担当します、「かめいし わたる」です。2006年から2019年までの14年間、素敵なことば達を書き綴ってきた、やまなしさぶろうさんに敬意を表するとともに、彼の後を引き継ぐ責任の重さをひしと感じています。拙い文章ではありますが、どうぞこれからもよろしくお願いします。 さて、令和となって初めての正月。何もしていないのに、不思議といいことが起こりそうな気がしています。勿論時に身を任せて漂うだけの我が身ですから、何も変わってはいませんが、まるで人生の階段を一歩上ったような、不都合な過去もリセットされたような感覚です。そんな身勝手な考えは、誰かから怒られてしまいそうですね。でも、「令和」にはそれすら許してくれる、ある種の柔らかさを感じます。その包容力に甘えましょう。読者の人の中には、いままで上手くいかなくて悩んで
2019年12月のことば
十二月になって、さっそくばたばたしてしまいました。忙しい月の到来です。京都の朝 晩は冷え込みますが、昼間は意外なほど穏やかで、まだコートを使っていません。 とはいえ、間もなく本格的な冬の到来です。先月は平泉寺白山神社に行ってきました。...
2019年11月のことば
十一月の京都は穏やかな日差しで始まりました。暑すぎる夏の後、少しでもこんな気候 が続いてくれたらと思います。 さて、先月は久しぶりに仙台に行ってきました。東日本大震災の後、初めての訪問とな ります。短期間ですが、いろいろ考えさせられることの多い滞在でした。宿泊したのは新...
2019年10月のことば
パソコンが、壊れました。かろうじて画面の一部が見えますが、点滅してやがてブルー になります。本当に、ブルーな気持ちになります。 ということで、別のパソコンを使っているのですが、壊れた方は2006年モデル。あちこ ちがたが来つつも、よく頑張ってくれたと思います。ただ、パソコ...
2019年9月のことば
九月になって大雨です。さて、突然ですが文化とは何かを考えてみたいと思います。文 化という言葉にこだわりすぎると、この漢字に印象を引っ張られます。そこで、まずはぼ んやりと、文化っぽいものは何かを考えてみましょう。 文化っぽいものとしては、音楽や演劇、文学や絵画が思いつきま...
2019年8月のことば
やっぱり暑い八月の京都です。子どもの頃は、8月上旬の数日に35度を超えて、あま りの暑さに家の中でじっとしていた記憶があります。玄関は開けて、すだれを吊るし、時 々打ち水をして風を通します。昔のミニ町家ですから、庭の方も開ければ風が通って、暑...
2019年7月のことば
「新聞」というのは、どうなっていくんでしょうか。新しいニュースを読もうとしても 、すでにインターネットなどで知っている話がほとんどです。新しく聞くことではないの です。速報性に関しては、新聞はもはや遅れをとっていると言わざるをえません。...
2019年6月のことば
5月には、とてもオリジナルな場所でのクラシック・コンサートを聴く機会がありまし た。一つは、「平野の家 わざ永々棟」。もう一つは、京都芸術センターです。 わざ永々棟は北野天満宮のすぐ近く、閑静な住宅街にあります。大正時代の建物ですが...
2019年5月のことば
五月とはいえ肌寒い日もあり、どの服を着て出かければいいのかわからない昨今です。 昨年度、「ともくんとおんぷくん」という絵本を植村文庫から出版しました。村上さんの 素敵な絵によって、心の澄み通る本となっています。 そこでも不思議に思っていたのですが、音とは、何なのでしょうか...
2019年4月のことば
バンコクに行ってきました。25年ぶりです。高級感あふれるデパートやビルの前で、ロ ーカル色あふれる屋台と市場。印象的なのは、相変わらずの境界線のなさ。歩道は屋台や 商品で埋め尽くされ、見通しはまったく利かず、自分たちがどこを歩いているのか、さっ...
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